三井金属鉱業株式会社

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ACTIVITY REPORTS

三井金属グループのパーパスにもとづいた
日々の活動をご紹介します。

薄型基板内蔵キャパシタ材料「FaradFlex®(ファラドフレックス)」

  • 市場共創
  • 知的財産
  • 探索精神と多様な技術の融合

各種情報通信機器の通信ノイズの低減、材料の低減に寄与するFaradFlex®

銅箔事業部のFaradFlex®は、これまで当社が培った銅箔技術などの多様な技術の融合によって生まれた製品です。各種情報通信機器の高速化・大容量化に向けて大きな課題である電源ノイズを低減するキャパシタ材料として、高性能のルーター・サーバー機器やスーパーコンピュータ向けの高多層基板、スマートフォンに内蔵されるMEMSマイクロフォンなどに使用されています。FaradFlex®を使用することで、基板上に実装させる部品を減らし、基板を薄く縮小させ、それらで使用される材料を低減することが可能です。当社のパーパスを体現した製品で、次世代高速通信などこれから成長が期待される分野の発展に寄与し、社会に貢献し続けます。

①FaradFlex®の構造

FaradFlex®は、3~25μmの極薄絶縁層を銅箔(厚さ18~70μm)でサンドイッチ状にした構造の材料。基板に内蔵されたFaradFlex®で、顧客希望容量のキャパシタ回路を形成します。

FaradFlex®を含むプリント配線板断面画像

②基板内蔵キャパシタの使用イメージ

FaradFlex®を使用することで、ICの直下にキャパシタ層を形成することができ、ICとキャパシタ層の距離を縮めることで、電源ノイズを低減することができます。

FaradFlex®を含むプリント配線板断面図

生産能力増強およびBCP体制の構築

FaradFlex®は、足元5G化の進展や、スマートフォンおよびワイヤレスヘッドセットなどへの当社品採用率上昇に伴って需要が増加しており、今後も市場の成長が見込めることから、このたびFaradFlex®の生産拠点であるマレーシア工場(Mitsui Copper Foil (Malaysia) SDN.BHD.)で生産能力を増強しました。
加えて、上尾事業所にFaradFlex®の生産設備を新たに導入し、マレーシア工場と上尾事業所の2拠点で生産することでBCP体制を構築し、お客様に安心して使用していただける体制にします。
これにより、FaradFlex®はマレーシアおよび上尾の2拠点生産体制で、現在の約2.2倍の生産量となり、引き続きお客様への安定供給に努めていきます。

※部署名・役職名は2023年9月当時のものです。