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宇宙誕生の謎に挑む神岡鉱山

神岡鉱山地下1,000メートル 巨大空間に活かされた当社の鉱山技術

スーパーカミオカンデ設置のために当社が建設した巨大地下空間

スーパーカミオカンデ設置のために当社が建設した巨大地下空間

梶田教授は、三井金属グループが保有する神岡鉱山(岐阜県飛騨市)の地下1,000mに設置された「スーパーカミオカンデ」での実験により、物質の最小単位である素粒子の一つ、ニュートリノに質量があることを発見(ニュートリノ振動発見)。質量がないと言われてきたこれまでの定説を覆し、宇宙誕生の謎の解明に迫る大発見として、2015年にノーベル物理学賞の栄誉に輝かれました。

2002年の小柴昌俊東京大学特別栄誉教授の「カミオカンデ」に続き、梶田教授の「スーパーカミオカンデ」の実験にも、当社の鉱山技術である岩盤エンジニアリングが貢献できたことを、大変誇らしくかつ喜ばしく思います。

宇宙から飛来するニュートリノの観測装置(スーパーカミオカンデ)は、直径39.3m、高さ41.1mの円筒形、タンク内側には光電子倍増管が1万本以上設置されています。神岡鉱業株式会社をはじめとする三井金属グループでは、この装置を設置するための巨大空間を、神岡鉱山の地下1,000mに築きました。

当社の岩盤エンジニアリングは、無駄のない効率的な岩盤掘削において、いかなる土木掘削企業であろうとも追随を許しません。一世紀以上にわたって培ってきた鉱山技術と神岡鉱山を知り尽くした知恵とを用いて、この巨大な地下空間を長く維持管理がしやすいように設計。高い安全性と短期間、低コストの工事をも可能にした掘削技術や岩盤を支える技術は、地質構造の原理を知り尽くしているからこそできた技です。現在も三井金属グループにおいて地下空間周辺の岩盤状況を監視しており、世界に誇る最先端の研究が常に安全でベストな環境で行えるよう見守っています。

元来、神岡鉱山は飛騨片麻岩という硬い岩盤の地質構造のため、地下空間は安定しており、外部環境に影響されず、遮蔽性・防音性にも優れ、地震にも強い構造です。こうした特性から、神岡鉱山の地下にはスーパーカミオカンデをはじめ、世界最先端の研究施設が建設されており、今後も地下空間を利用した研究の可能性が期待されています。

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