安全衛生

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安全衛生基本方針

三井金属グループは労働安全衛生を守ることは事業継続のためには不可欠であるとの認識を共有し、安全衛生方針に基づき安全で働きやすい職場環境づくりに取り組んでいます。
安全衛生基本方針、安全衛生目標と活動は、協力会社や請負会社の従業員を含める当社グループで働くすべての従業員を対象としています。

安全衛生基本方針

三井金属グループで働くすべての人々の安全と健康の確保が、事業活動を行う上で最も重要であるとの認識のもと、安全で働きやすい職場環境を作り上げます。

  1. 安全衛生法規等を遵守するとともに、必要な自主基準を設け、安全衛生管理レベルの向上に努めます。
  2. 安全衛生活動を推進するため、三井金属グループの各所社において、組織および体制の整備を図ります。
  3. 事業活動の全ての領域における危険または有害要因を特定・評価し、その除去または低減に努めます。
  4. 安全衛生の向上に関する新たな手法、技術の導入に努めます。
  5. 安全と健康の確保は、良好なコミュニケーションのもとに実現されるとの認識に立ち、三井金属グループで働くすべての人々との意思疎通を図ります。
  6. 定期的な監査を実施し、安全衛生管理システムの継続的な改善を図ります。
  7. 三井金属グループで働くすべての人々に対し、安全衛生に関する教育・啓蒙等を通じて、安全と健康の確保の重要性を認識させ、意識の向上を図ります。

(2022年4月 改定)

目標(2022~24年/22中計期間)

1. 安全で衛生・健康的な職場
(1)不休業以上の災害30件未満 (2)特に新規従業員(就業1年未満)、高齢層(60歳以上)の従業員、外国人従業員の労働災害(職業性疾病を含む)10件未満
2. 重篤な災害の撲滅
(1)重大災害(死亡災害)0件 (2)身体に再生不可能な後遺症を与える災害0件 (3)危険体感教育の実施

環境および安全の管理体制

三井金属グループでは、安全と環境にかかわる最重要事項を審議・決定する場として、「安全環境最高会議」を設置しています。
環境および安全衛生最高責任者を議長、各事業ラインの長をメンバーとする本会議において決定された方針や行動計画は、環境および安全担当役員の指揮のもと、環境安全統轄責任者(保安環境部長)によって三井金属グループ各拠点への展開が図られます。各拠点では、拠点長が環境安全管理責任者として決定事項を遂行します。

環境および安全の管理体制の画像

取締役会への報告

安全衛生活動の進捗、労働災害と再発防止対策の実施などについて、月に1回、社長が出席する執行最高会議で報告されます。重要事項については社長(代表取締役)または環境および安全衛生最高責任者(取締役)が取締役会で報告し、取締役会による監視・監督を受けています。

安全環境担当部長会議

月1回開催の安全環境担当部長会議は、保安環境部が主催し、環境および安全衛生最高責任者(取締役)、各事業本部の安全環境担当部長が参加し、監査役と労働組合代表がオブザーバーとして出席します。安全衛生活動計画の進捗確認、安全成績の振返りとともに、国内外各拠点で発生した災害ごとに原因分析と再発防止の議論を行ないます。また、再発防止対策の実施と各拠点への展開を定期的に確認し、改善点を洗い出し、災害防止に向けて徹底的な取組みを図っています。安全担当部長会議の議事内容は取締役会メンバーへ報告されています。

安全衛生マネジメントシステム

2020年度、三井金属グループのすべての主要拠点において労働安全衛生マネジメントシステムISO45001への移行が完了しました。小規模の拠点については社内認証システムを構築しています。各拠点ではPDCAを定期的に回しマネジメントの実効性のスパイラルアップを図っています。レビューにより特定された課題の改善を、リスクアセスメントおよび安全衛生トレーニング等の施策に落とし込んでいます。
新規プロジェクトの計画時や設備の新設・増設・改造時、マネジメントシステムに則って安全性のリスクアセスメントを実施し、事故の未然防止とリスクの軽減に努めています。既存の設備などは最新技術の反映や、長期稼働による影響等について定期的に安全性を確認しています。

労使共同での取組み

各拠点では労働組合の代表者や拠点の責任者が参加する、安全衛生委員会を開催し、労働災害および健康障害の防止に関する施策の審議を行なっています。
また、全社方針および各拠点における安全衛生に関する情報を全社として共有することなどを目的として、年に一回中央安全衛生委員会を開催しています。中央安全衛生委員会には環境および安全衛生最高責任者、各拠点の労働安全衛生の責任者、三井金属鉱業労働組合連合傘下にある労働組合の安全担当役員が出席します。
三井金属鉱業労働組合連合とは「安全衛生に関する協定」を締結しており、本協定に基づいて労働安全衛生に関する施策を実施しています。

社内安全監査の実施

各事業部門の安全担当責任者と保安環境部から成るチームで各事業拠点の安全監査を実施しています。
前回監査指摘事項の対応状況、安全衛生マネジメントプログラムの遂行状況、設備の本質安全化の状況、化学物質に関するリスクアセスメントの評価や教育実施状況などを確認した後、ラインごとに現場監査を実施します。監査結果は、拠点の管理職全員と即日共有を図ります。

安全衛生に関するトレーニング

三井金属グル―プの各製造拠点では従業員の安全意識を高めるためにKY(危険予知)活動、危険体感教育を通して従業員の安全意識を高めています。
また、各職場で安全に関するコミュニケーションを図る一方で、安全確保のための教育や訓練の実施や安全コンプライアンス活動の徹底を図っています。
災害情報や教育用の資料は社内イントラネットで公開されており、従業員がいつでも確認や引用できるよう、管理運営されています。

安全衛生に関するトレーニングの画像
安全衛生に関するトレーニングの画像

災害防止の取組み

繰り返し災害の防止と重篤災害の撲滅に向けて取組みを推進しています。

 1.災害の原因究明と再発防止
 グループ内で災害発生後、発生現場を再現させ、徹底した原因究明と再発防止策の検討を行い、各拠点に情報展開します。
 必要に応じて安全基準を見直し、またグループ内各種研修教育のプログラムへ織り込みます。 

2.「安全衛生重点社長方針」の策定  
 毎年の安全衛生成績、災害の発生状況を分析し、速やかに、かつ重点的に採るべき次の対策として、該当年の
 「安全衛生重点社長方針」も定めています。

 3.他社災害事例の研究 
 日本鉱業協会や日本基幹産業労働組合連合会などの災害事例集を活用し、他社で発生した災害の原因分析を行なっています。
 自社災害防止の参考になる事例はグループ内の研修教育で解説やケーススタディーをしています。

 
 ロックアウトシステムの導入と展開
  ロックアウトシステム は、機械装置の動力源を遮断、施錠することで誤操作による労働災害を防ぎ、作業者の安全を守る
  ためのシステムです。19年度より、ロックアウトシステムの導入教育とともに各拠点で実施を開始しました。現在、
  システムの正しい運用について定期的にレビューや改善を図っています。

 4.重篤災害の撲滅
 設備の本質安全化、予防管理の徹底
  予防管理の徹底に向けて、リスクアセスメントで危険性が特定された設備や作業は、危険源を取除く、または最小化するよう、
  設備の改良や作業プロセスの改善を行なっています。

 

 
 危険体感教育の充実
  現場や実物による危険体感教育に加え、重大事故の擬似体験もできるVR(Virtual Reality)危険体感設備を製造拠点で導入
  しています。Covid-19の影響により、移動が制限されたため、受講者が所属拠点でVR危険体感教育を受講していますが、
  移動制限解除後、拠点間の交流も行ない、VR危険体験教育をさらに活用していく計画です。

 

2024年 安全衛生重点社長方針(*)

  1. 【予防管理】
    設備構造・作業標準の理解の促進、安全衛生委員会等を活用した自所社、他所社災害対策の水平展開及び有効性の確認。本気のラジオ体操を実践し、転倒・腰痛・老化予防に努める。
  2. 【設備の本質安全化と作業内容の見直し】
    ・事業場の実情に応じ、施設、設備の本質安全化。 特に安全装置、柵等により人を守る措置を講じる。
    ・体力の低下等の高年齢労働者の特性を考慮した作業内容の見直し。
  3. 【安全コンプライアンス活動】
    事故災害防止に有効な守れるルールを定めるとともに、ルール違反による災害撲滅のために安全コンプライアンス活動「ルールを教える・守る・注意する」の徹底を継続する。
  4. 【危険感受性】
    HH 活動・RA を促進するとともに、非定常作業においては、必ず事前 KY を実施することにより、危険感受性の向上を図る。また、体感教育(社外・VR 研修含)を計画的に実施する。

 (*) 2023年1月1日から9月30日までの災害実績の分析を踏まえて10月に制定・周知したもの。

統合報告書2023 安全衛生/環境課題への取組み/TCFDに基づく気候関連情報の開示(2.3MB)

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